さとふるなんて自分には全く関係ないと思っていましたが、なかなか良い制度じゃないか。テレ東の「WBS」で返礼品に目が眩むのではなく、寄付金の使い道や、支援に目を向けるべし、と教えを説かれましたが、返礼品にしか目が眩んでいない我が家は恥ずかしくなりました。
カラットちゃんはふるさと納税とかされていますか?ふるさと納税談義に花を咲かせられたら嬉しいです。ところで話はめちゃくちゃ変わりますが、最近観たNHK「事件の涙」の田代まさしの息子の取材特番について、色々思うところがありました。
「事件の裏に涙がある」がコンセプトらしいこの番組は、数年前に新大久保で線路に落ちた男性を助けて、命を落とした韓国人留学生の特集など、なかなか唸るラインナップ。新大久保の件は録画したまま観ていないので、後日視聴予定。
中学生の頃、人権週間か何かでこの題材の映画を観た記憶はあるものの、ぼんやりしています。さて、田代まさしは覚醒剤使用で数回の逮捕歴があり、その裏で仲が良かった家族はバラバラになったそうです。優しく子煩悩な父親の面影を、今の父親に探す息子の姿はなかなか痛々しい。
中でも引っ掛かったのは、田代まさしに対して「ラッツ&スターの40周年ライブは、きっと東京ドームを埋められるよ!」という息子の発言。今の田代まさしに過去の栄光であるラッツ&スターの話をすること自体、負担になるし、ましてや東京ドームを埋められると言ったところで、彼にメンバーとして参加を依頼する話は来ないでしょう。
息子は味方の顔をした敵ではないのか?一番側で支えているように見えて、傷を抉っているのではないか、そう邪推してしまいました。勿論家族四人、仲が良かったあの頃に戻りたいと願う息子の気持ちも分かります。でも残念だけど、もう戻ることは出来ない。
戻れない安らぎもあるのだということを、息子自身が自覚するべきではないでしょうか。優しかったお父さんは、薬を使う前のお父さんであり、今のお父さんはあの頃とは別人でしょう。悲しいけれど、昔の面影を探すのは諦めた方が良い。
酷なことを言うようだけど、早くお迎えが来てくれるのが一番の安息に繋がるのかも知れません。一番頼りにするべき母親が精神的不調に陥り、息子自身がこの状況を何とかしなければ、というプレッシャーに苛まれていたとしたら、それは辛い局面にあると思います。
でも、家族は常に仲良く、朗らかにいなければならないわけでもありません。そうもいかない状況に追い込まれている中、家族という幻想に縛られ過ぎると、自分も周りも知らず知らずのうちに追い込むことになる。息子は家族に縛られ過ぎているように見えました。
頑張ろうともがけばもがくほど、ドツボにはまるね。思い切って突き放す強さも必要かも知れない。もう今までのお父さんじゃないんですよ。残念だけど、ヤク中の廃人なんですよ。廃人に父親の幻想を抱くのは、いくらなんでも辛すぎないかい?
「何度裏切られてもひたむきに思い続ける」ということに息子自身が酔っているなら、余りにも傲慢、とここまで熱く語ってしまいましたが、ケンチャナ?家族の在り方は多様です。いつも仲良く、手を取り合えるのが理想かもしれないけれど、そうもいかなくなった時、どうやって軌道修正を図るのかに注力せよ。息子よ、自分の人生を生きろ。