私の肩に静かに乗り、二人で音楽を聴いていました。そのうち、少しベッドを歩かせ、よちよち歩く鳥を写真に収めようとすると、スマホを持つ私の手に顔をくっつけてくる愛鳥。「かきかきして欲しいの?」と顔周りを触ると、目を閉じてうっとりし始めました。愛鳥と私だけの静かで穏やかな時間。あまりにも可愛いので、写真や動画を沢山収めました。
そのうちの何とも可愛らしく、コミカルな一枚をフリート機能に掲載しました。翌朝、昨夜かきかきした時のような穏やかな表情を浮かべたまま、永遠の眠りにつく愛鳥を見つけました。ピヨジ、最期にお別れを言いに来てくれたんだね。
7年間、私はとても幸せでした。ピヨジのお陰で生きて来られました。私のことを「もう大丈夫。」と見届けて、君は静かに、穏やかに旅立ったんだね。旅立つ前夜の奇跡的な触れ合いの瞬間があったからこそ、愛鳥は満足げとも言える表情を浮かべたまま、旅立ちました。
私も最期に沢山愛情を注げて、注がれて、とても幸せだよ。でも、その分悲しくて堪りません。ピヨジが幸せなまま天国に旅立ち、天使になれたことは、私にとって最高の贈り物です。でも、あんなに触れ合った翌日に逝ってしまうなんて、あまりにも愛しくて悲しくて、心が持ちません。
その小さな体で目一杯愛情表現をしてくれたね。時に怒り、時には盛大にいじけ、喜怒哀楽が激しい愛鳥は、かけがえのないパートナーでした。7年前に出会ったあの日、君はプラスチックケースの中で一緒に暮らす一羽に頭をつつかれていたね。ツンツンつつかれながらもじっと耐える姿がいじらしく、この子にしよう、と即決。
店員のお姉さんに欲しい旨を伝えると、「はい!この元気な子ですね!」と言われました。「いや、それは元気というよりいじめっ子でしょうが!元気ではなく、つつかれている方です!」と思いながら「いや、もう一羽の(いじけている)子を下さい。」と言ったのも笑い話だね。
持ち帰るにあたって紙の箱に入れられる際、激しく抵抗する様子から「前途多難!?」と焦りましたが、心配無用だったね。店員さんが何となくとんまだったので心配になり、帰りの道中で愛鳥を確認すると、何と空気穴が空いてないじゃない!急いで穴を空け、「窒息死しちゃう!」と早足に帰宅しました。
ピヨジはね、ペットショップで最初の出会いを果たした時も呼んでも来ないし、上目遣いでチラ見するだけだし、何だかとてもコミカルだったんです。頭をつつかれてても、じっと耐えている様子を思い出しても笑っちゃうくらい、何だか気になるアイツ。
7年間、沢山甘えてくれて、人が好きすぎるあまり怒り、いじけ、感情の起伏が激しめな小鳥。つぶらな瞳で全てを表現する愛しきインコ。長年インコを飼育していた祖母も、私とピヨジのべったりな関係や、ピヨジの人間をじっと見つめる姿を見て「鳥ってこんなだったっけ?」と笑いました。
確かにそうなんです。彼はもはや鳥ではなく、人間の子どものような目をしていました。だから私も人として、体は鳥だけど、小さな人として接していたのかもしれません。旅立つ前夜、最期のお別れをしてくれた愛鳥。音楽を流しながら、ただひたすらかきかきさせてくれたね。
あまりにも気持ち良さそうなため、こちらもうっとりしたよ。私が歌を口ずさむと、耳を傾けてうとうとする小鳥。君は私の子どもであり、小さな恋人だったね。あんなに穏やかな顔のまま旅立った愛し君へ。涙が止まらない私のことは心配しなさんな。
いつか、私が天寿を全うしたらまた会えるから。早く会いたいけど、その時まで待つから。ピヨジが幸せなまま逝けて、それは私にとってもこの上ない幸せだよ。大好きな愛鳥、今までどうもありがとう。私ももう大丈夫だから、心配ご無用だよ。だから安心して逝けたんだよね。見届けてくれたんだよね。
ピヨジ、また会おうね。