ハニちゃん似も別に私のことを好きでも無さそうだし、そこから、0から1にする労力が残念ながらないのだ。別に私のことを好きでも無いような人を振り向かせちゃる!という気合いがないのです。
この気合いのなさ、極力、労力を掛けたくないという消極性がいかんね。「ハニちゃん似の色んなことに興味が無さそうなところがステキ!」ってあんた、色んなことに興味が無いのなら、あんたにだって無いんだよ、ということに後れ馳せながら気付きました。
気付くのが遅いけど、まだアタックしていないから無傷!無傷の勝利。私だってさ、本当はハニちゃん似とデートしたいし、色んな話はしたいですよ。でもそれは望みすぎだし、ただの客がデートしたがっていると悟られてはなるまい。
「おまけにクッキーの一つでも付けてくれたらいいのにさ。そんなことは一度もないから脈なしでござる。」と落ち込んでいたら、母上に「バイトにそんな権限はないから。」と冷静に言われました。そっか!権限がないだけか!と少しだけライフが回復。
真央ちゃんが「一口貰ってもいいですか?」と柔道君のアイスを食べていて、とても好ましかったんです。柔道君も純情そのものでとても可愛い。顔も可愛い。と最高の番組でした。
考えてみれば、私はそんな経験が皆無。大学時代に好きだった男の子にリンゴを差し出したら拒否られたおなごぞ!?父上に話したら「友達の前でリンゴを食べるのが恥ずかしかっただけ。」と慰められましたが、差し出したリンゴを食べてくれないというのは悲しかったぜ。
リンゴって丸かじりじゃないですよ!ちゃんと切って塩水に浸けたリンゴですよ!ムキー💢自分で言うのも憚られますが、こんなに面白い私からのリンゴを拒否するとは何事!?と怒り狂った私。いや、怒り狂うのは今現在で当時は落ち込みました。「リンゴ食べる?」と聞いて「いや、いい。」と言われた時の衝撃たるや。
ま、よく考えれば、好きでもない女の子からタッパーに入ったリンゴを差し出されたらビビるわな。浅田真央ちゃんと柔道君の微笑ましいデートを見て、古傷に塩を塗り込まれたようでした。本当にステキなデートだったんです。
生まれてきた意味が全て分かるような、あの瞬間に生まれてきた甲斐があると思えるような、そんなステキなデートやってん。(いきなり関西弁が!)リンゴを食べてくれなかった恨みが再燃し、メラメラと怒りが沸騰しています。「この恨み、以前も味わった!」と思ったら、やきとん屋のお兄ちゃんのBBAへの依怙贔屓じゃん!と思い出しました。
あれはまだコロナがここまで迫る前の暑い夏の日。家族でお気に入りのやきとん屋へ。客は私たちしかおらず、お兄さんと適度に雑談しながら楽しく食事をしていました。すると、ペラッペラの寝巻きみたいな服を着たばあさんが乱入。
常連らしく、お兄さんをかっさらってしまいました。お兄さんも愛想よく接客するため、時折ばあさんが勝ち誇ったかのような顔をしてくる有り様。「ムキー💢」と烈火のごとく怒った私は、あの夏以降、やきとん屋の不買運動に突入。
しかし、父上いわく「ちいちゃん(私)が好きだとは向こうは知らないから、そんなに責めてやるな。ばあさんはただの客!ただの仕事!」とまたまた慰められました。そして悲しいことに、やきとん屋の店長はリンゴを食べてくれなかった彼に似ているんです。
バカでしょう?ハニちゃん似しかり「似ている」というところから離れられないんです。NU'ESTのJRパイセンに惚れたのも、三浦春馬に似ているからだもんね。いくら似ていたってジョンハンではないし、三浦春馬でもないんですよね。おバカさんね。
「似ているから」という陳腐な出発点を断ち切り、その人のことをもっと知りたいという一心で始まりたい。第一、それは相手にも失礼だよね。「ジョンハンに似ているから好きになりました。」なんて口が裂けても言えない。
言えないことを抱えたまま始まる恋は、恋に恋していただけなんでしょうね。あの時、もしリンゴを受け取ってくれていても、誰にでも親切な、誰にでも優しい彼に嫌気が差していたことでしょう。君はゴールデンレトリバーにも優しかったもんね。あの時の老犬の穏やかな顔、今でも覚えているよ。